KR-1が新発売となった1988年の、バイク雑誌「サイクルワールド」5月号と7月号に掲載されていた広告です。KR-1は2ストローク250cc、パラレルツインエンジン搭載のスポーツバイクです。
タイトルが「速攻、KR-1」。バイクもライダーもライムグリーンとホワイトのツートンカラーです。カウルには、電子制御の排気バルブシステムを装備していることを示す「KIPS」の文字が見えます。広告には次のようなコメントが書いてある。
速く、だれよりも速く
このマシンには、それだけがプログラミングされている
レーシングパフォーマンス、KR-1
目に見えない壁を突き抜けるために、攻める。
もうひとつは「一卵性走生児」。チームグリーンのF3レーサーKR-1と並べられています。そして右隅に速報として、「J.F-3 KR-1、第2位・第3位を獲得('88全日本選手権ロードレース第5戦、5月1日西日本サーキット)」とあります。KR-1がサーキットでその実力を証明したとのアピールでしょう。当時、レーサーレプリカ全盛時代のなか、ヤマハとホンダはWGP250ccクラスにレースマシンを送り込み、レプリカとしてTZRやNSRを販売していました。しかしカワサキにはレプリカのベースと言えるようなバイクが無かったので、KR-1のインパクトも少し弱かったのではと思います。
書いてあるPRポイント。極限に近いCd・A値0.26、クラス最軽量123Kg、高性能ツインエンジン、軽量かつ高剛性を誇るアルミe-BOX FRAMEと大径41φインナーチューブ、そして高性能扁平ラジアルタイヤ・・・
記載してあるスペック
Engine type:Liquid-cooled,2-stroke,2-cylinder,Crankcase reed valve
Displacement:249cc
Max.power:45ps/10000rpm
Max.torque:3.7Kg-m/8000rpm
L×W×H:2005mm×690mm×1115mm
Dry weight:123Kg
563,000yen
この広告にも書いてありますが、1988年のカワサキのテーマは「COSMOLOGY(コスモロジー)」でした。これはコスモスとテクノロジーから創られたキーワードで、その意味するところは、カワサキ独自の世界と先進テクノロジーの結晶だそうです。KR-1はこのキーワードの下で作られたバイクというわけです。わかったようなわからないような説明ですが。
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