KR250Sの広告がヤングマシンの1985年5月号に掲載されていました。KR250は2ストロークタンデムツインエンジンを搭載したスポーツバイクとして1984年に登場。その翌年に早くもモデルチェンジされて250Sが発売されました。その変更ポイントはKVSS(カワサキ・エキゾーストバルブ・シンクロナイゼイションシステム)を搭載したことです。これにより全回転域パワフルて誰でも扱いやすい理想的な2ストロークが完成したと書いてある。この他にR.R.I.Sやベルクランク式水平ユニ・トラックサスペンション、AVDSなど豪華な装備でした。でも、88年には並列2気筒のKR-1にフルモデルチェンジする。
KR250は何度も一緒に走った事があって、コロコロとかケロケロと聞こえる独特の排気音が印象に残っている。
KVSSとは、下記のような説明が書いてあります。
前後のシリンダーにバルブ付きエキゾースト分岐ポートを設け、これをコネクトパイプで連結することにより相互のエキゾーストチャンバーを共鳴器として使用します。
中低速回転(6500rpm付近まで)時では分岐ポートバルブは開き、爆発側の排気振動はコネクタブルパイプを通りもう一方のエキゾーストチャンバーへと伝わり共振圧力波を発生させます。
この共振圧力波が排気工程中のエキゾーストポートまで反射し、掃気を促すと共に吹き抜けようとする新気をシリンダーに押し戻す作用を行います。これを交互に繰り返し、充填効率を一気に高めます。
高回転に移り吹き抜け現象のなくなる6500rpm付近で点火コイルよりエンジンの回転数を検出し、エキゾースト分岐ポートのバルブを閉じ、通常の排気経路を復元して高速回転に対応します。
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